文法

【不定詞の名詞的用法】「〜すること」で名詞として使おう!

こんにちは。せいじです。(@seiz_suzuki

さるくん
さるくん
せいじ先生、to不定詞ってよく出てくるけど、これ一体全体なんなの?
せいじ
せいじ
これはめちゃくちゃ重要な文法事項なんだ🎶会話の大半で使われていると言っても過言ではないんだよ✨

今日は会話でも長文でも頻出の「to不定詞」を扱っていきます。

不定詞ってどういう意味?

さるくん
さるくん
せいじ先生。そもそも「不定詞」ってどういう意味なの?
せいじ
せいじ
実は僕も、全然この意味がわからなかったんだ💦この後やるけど、不定詞の形って「to+動詞の原形」だから「むしろ定まってるじゃん!」って思ったくらいだからね笑

どうやら不定詞の「不定」とは「定まらず」ではなく、

▶︎「不定」=「限定されない」

という意味らしいのです。

さるくん
さるくん
ん?どういうこと?
せいじ
せいじ
つまり三人称単数現在に当たる、主語がHeとかSheSeijiなどであれば、動詞が影響を受けて(=限定されて)「動詞に”s”がつく」というルールが適用されてしまうんだ💡
さるくん
さるくん
なるほど!それが「限定される」っていうことなのか!
せいじ
せいじ
そう!その「限定」を受けずに、「to」のあとが必ず動詞の原形だから「不定詞」と呼ばれるんだ🎶

to不定詞には三用法がある!

さるくん
さるくん
せいじ先生、to不定詞って確か用法が何個かあった気が…
せいじ
せいじ
うん!全部で3つあるよ✨
さるくん
さるくん
でも、ぶっちゃけこれって覚えなくてもいいんだよね?
せいじ
せいじ
うーんとね…「この文は〇〇的用法が使われてて」っていう覚え方はしなくてもいいかな🎶ただやっぱり、どういう風に訳すのかっていう文法的な知識もあっていいと思う。その方が理解しやすいからね😊

そして今日学んでいくのが「名詞的用法」です。

「名詞ってなんだっけ?」

という人は、以下の記事を参照してください🎶

【名詞って何?】モノについている名前のことこの記事では「名詞」について勉強していきます。単数・複数、可算・不可算などややこしいですが、一緒に勉強していきましょう。...

名詞的用法とは?

さるくん
さるくん
「名詞的用法」ってことは、つまり「名詞になる」ってこと?
せいじ
せいじ
その通り!簡単に言うと、動作(動詞)を「〜すること」に変えるために、前に「to」をつけるだけなんだよ🎶

まず形ですが、これは言わずもがな、

「to+動詞の原形」(=〜すること)

ですね。

たとえば「泳ぐことが好き」と言いたい時に、以下のような言い方だと文法的に誤りとなってしまいます。

I like swim!(私は泳ぐが好き!)

日本語でも「こと」をつけないと、ぎこちないカタコトのように聞こえますよね。

「泳ぐ」は動作ですので、それを「名詞の形」にしなければなりません。

I like to swim!(私は泳ぐことが好き!)

名詞にすることで、

  1. S(主語)
  2. O(目的語)
  3. C(補語)

として使うことができるようになるのです。

ちなみに今後出てくる「動名詞」は、この「to不定詞の名詞的用法」とほぼ変わりません。

S(主語)として使う場合

S(主語)として使いたい場合、「文頭に置く」のが基本となります。

早速例文を見てみましょう。

  • To speak English is not so difficult.(英語を話すこと)
  • To run / every morning makes me happy!(毎朝走ること)
  • To talk / with my friends is very fun / for me.(友達としゃべること)

このように、基本的にはSVCの第2文型の形を取ることが多いですが、2番目の文のように一般動詞を伴うこともあります。

【第2文型って何?】S+V+C(名詞と形容詞)この記事では「第2文型」について勉強していきます。基本的にbe動詞を伴う文型で、S+V+Cで構成されています。VやCについて深く学んでいきましょう。...

こうなると文が「頭でっかち」になってしまいますので、「it」を仮の主語として置くパターンもあります。

これを「It is 〜 to…」構文と言います。

(2番目のように一般動詞を使うことはあまりないので割愛します)

  • It is not so difficult / to speak English.(英語を話すこと)
  • It is very fun / for me / to talk with my friends.(友達としゃべること)
さるくん
さるくん
これって、最初に「it」って言っちゃって、頭でっかちを避けているってこと?
せいじ
せいじ
そういうことだね!この「it」を仮主語と言い、「to」以下の文を真主語って言うんだよ🎶

ただし、

It is not so difficult / speaking English.

のように、「It is〜+〜ing(動名詞)」の組み合わせはないので注意しましょう。

O(目的語)として使う場合

O(目的語)は文の後ろの方にきますよね。

SVO第3文型になりますので、V(動詞)が一般動詞となり、目的語を伴うものとなります。

【第3文型って何?】S+V+Oの他動詞の文型この記事では「第3文型」について勉強していきます。V(動詞)の後に「O(=名詞)」をとる文型のことを指します。名詞と言っても様々な形がありますので、一緒に学んでいきましょう。...

早速、例文を見てみましょう。

  • I like to play soccer.(サッカーをすることが好き)
  • They want to hang out together. (一緒にブラブラしたい)
  • It began to rain / just now.(さっき雨が降った)
さるくん
さるくん
なるほど。確かに一般動詞の後にto不定詞が来ているね…でも待って!
せいじ
せいじ
どうしたの?
さるくん
さるくん
いや「like+to〜」は「〜することが好き」って訳せるけど、「want+to〜」って一体どう訳せば…
せいじ
せいじ
そうだよね💦遠回しだけど、一応こんな考え方があるよ✋

want+to〜 =「to以下すること」が欲しい

さるくん
さるくん
な、なにその考え方!
せいじ
せいじ
そうだよね笑。でも「want to〜」をto不定詞の名詞的用法として説明するなら、この説明が一番しっくりくるんだよね✨

この考え方を意訳していけば、「want to〜」=「〜したい」という訳になるということです。

個人的には、上のように「〜したい」で覚えてしまったほうが手っ取り早いと思っています笑。

あえて説明するなら、あるいはどうしても構造を理解したいという生徒がいた場合は、上のような説明をするようにしています🎶

C(補語)として使う場合

言わずもがな、第2文型ですので「be動詞」を伴います。

【第2文型って何?】S+V+C(名詞と形容詞)この記事では「第2文型」について勉強していきます。基本的にbe動詞を伴う文型で、S+V+Cで構成されています。VやCについて深く学んでいきましょう。...
  • My job is to teach English.(英語を教えること)
  • His favorite thing is to exercise.(運動すること)
  • My dream was to become a musician.(音楽家になること)

be動詞の直後に、to不定詞を置きます。(be動詞+to不定詞

「名詞」ですので、C(補語)は「名詞/形容詞」のどちらかですから、上のようにCにあたる部分に使うことができるのです。

  1. 主語として使うと長くなるので「it」を使う。
  2. 目的語として使う場合は、イディオムとして覚えてしまうと良い。
  3. 補語として使う場合は、be動詞の直後にto不定詞をおけばOK。

to不定詞のtoではない、前置詞のtoとは?

さるくん
さるくん
せいじ先生!to不定詞だと思ってたら、違うって言われたのがあったよ!toの後が普通の名詞とか動名詞の「〜ing」になってたんだ!
せいじ
せいじ
そうなんだ🎶それはto不定詞のtoではなく、前置詞のtoだよ✨ほら「go to the library」とかの「to」って「〜へ」っていう意味でしょ?
さるくん
さるくん
あー!確かにあれは「to+動詞の原形」ではないものね!

みなさんも見たことがある通り、「go to〜」や「listen to〜」は前置詞のtoであり、不定詞とは無関係です。

ただ、それとは別で「to」の後に「動名詞」を取る表現もあります。

気をつけたい前置詞to
  • I’m looking forward to seeing you guys!(会うのを楽しみにしてる!)
  • We are getting used to speaking English.(英語を話すのに慣れてきた)
  • She objected to going / there.(そこにいくことに反対した)

to不定詞(名詞的用法)の他の使い方

さるくん
さるくん
せいじ先生!なんか動詞の直後に、1回「人」を挟んでいる表現があったよ!
せいじ
せいじ
おー。よく見つけたね✨最後にいろんな表現を押さえておこう🎶
  1. I really want you to travel around the world!(世界を回って欲しい!)
  2. Our teacher told us to study / ourselves.(自分で勉強しろって言った)
  3. My dad allowed me to go out / after 9 p.m.(外出を許してくれた)

これらの表現は、「一般動詞(他動詞)+人+to不定詞」 という表現となります。

上から順に、

  1. want 人 to〜 =「〜して欲しい」
  2. tell 人 to〜 =「〜しなさいと言う」
  3. allow 人 to〜 =「〜することを許す」

と、どれも形が一緒ですね🎶

ちなみに受け身で使われることもあります。

【受動態って何?】「〜された」受け身の表現を覚えよう!今日の記事では「受動態」(=受け身)について学んでいきます。be動詞+過去分詞形で形を作れればOKです。完了形や進行形との組み合わせとも一緒に使えるようにしましょう。...
  • We were told to study ourselves / by our teacher.
  • I was allowed to go out / after 9 p.m. / by my dad.
さるくん
さるくん
さっきは「人」を挟んでいたけど、目的語である「人」が主語になってるってことかな?
せいじ
せいじ
ご明察!だから「be told to〜」「be allowed to〜」と言う形になっているんだね✨

これらの形も、

「to不定詞の名詞的用法だ!」

と、いちいち文を分析する必要はありません。

イディオムのように覚えてしまうほうが良いでしょう✨

まとめ

以下、今日のまとめです。

不定詞の名詞的用法とは…
  1. 不定詞には3用法ある。
  2. 「to+動詞の原形」で「〜すること」の意味。
  3. 名詞なので「S/O/C」のどれも取れる。
  4. 「to+〜ing(名詞/動名詞)」のパターンに注意!
  5. 「want+人+to〜」と言う形もある💡

形の「to+動詞の原形」さえ間違えなければ、あとは名詞として使える場所(S/O/C)に置くだけ🎶

〜すること」と言いたい時に、たくさん使っていきましょう!

せいじ
せいじ
それではまた!